黒須高嶺えしごと

イラストレーター・黒須高嶺(くろす たかね)の活動情報です。

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「幽霊少年シャン」

「幽霊少年シャン」(新日本出版社)

著者は高橋うららさん。

以下は新日本出版社さまのサイトから紹介文の引用です
竜巻に乗って大地の目の前に現れた少年シャン。「おぼっちゃまに会いたくてあの世から来た」と言う。シャンに導かれ、大地は敗戦間近の「満州」へ――。

書影(版元さまから頂いた画像)
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装丁は中嶋香織さん。

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大地と、隣の席のスミレ。

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上記の通り、戦時中の満州が舞台として出てきます。
ネタバレになるのでここではあまり詳しく書けませんが…。

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主人公の大地は不思議な少年シャンの力で、聞いたこともなかった過去の世界へ飛ばされます。
シャンとは何者で、なぜ自分の前にあらわれたのか。ごく普通に暮らしていた現代の日本と、大戦末期の満州とを行き来するなかで、重く悲しい事実が明らかにされていきます。

太平洋戦争の中でもとくに「外地」を題材にしたお話で、読者には初めて知るようなことがいっぱいあるのではないでしょうか。
戦前、そして戦時中と、私たち日本人が対外的にどのようにふるまい、関わりを持ったのか、その一端を窺い知ることのできる物語だと思います。
どうぞこの夏休みに、お手に取って見てください。

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「伝記を読もう」

あかね書房さまの「伝記を読もう」シリーズのうち
豊田喜一郎 自動車づくりにかけた情熱』と『まど・みちお みんなが歌った童謡の作者
の2冊に挿絵を描かせていただきました。

豊田喜一郎はごぞんじトヨタ自動車創業期の技術者・経営者で、現在の日本の自動車産業の基礎を築いた人物。
まど・みちおは「ぞうさん」「やぎさんゆうびん」など、現在だれもが知る童謡の作詞者です。ほかにも自由詩、抽象絵画など生涯を通じ幅広い創作活動を行いました。

以下、一部をご紹介 ※書籍掲載のものとトリミングやトーンの濃さに若干の差があります。

『豊田喜一郎』より
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左: 父・豊田佐吉の織機工場で人知れず機械のスケッチをする喜一郎少年
右:大学時代の工場での実習中、初めて見た機械をなんなく分解・組立する喜一郎

『まど・みちお』より
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左:山口県徳山町(現在の周南市)の自然の中で独特の感性を育んでいく道雄(みちお)少年
右:自分の靴の上を渡る蟻の列に見とれるまど。こういった身近な体験から詩がうまれていきました。



絵を描くために原稿や資料を読みましたが、お二人ともに共通しているのはやはり自分が打ち込む対象に対するひたむきさ、一途さといったもののようでした。
両者ともに、時代の要請や社会とのしがらみの中で、自らの求めるものに真っすぐに向かうことのできない時期を経験しています。それでもなお、胸の内にある理想を絶やすことなく守り続け、少しでも近づこうとする様子に心打たれる気がしました。
ご本を通して、読者にもそんな生きざまが伝われば嬉しく思います。



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「日本国憲法の誕生」

イラストを描かせていただきました。


『日本国憲法の誕生』
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※書影は岩崎書店さまのホームページより引用させていただきました。

昨年一昨年と手掛けました、岩崎書店さま刊行の歴史絵本シリーズ「おはなし日本の歴史」の第3期刊行ぶんの1冊です。
今回も表紙、扉、本文イラストなど、全体を描かせていただいています。

本文イラストを少しご紹介。
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独自の憲法草案を作成する憲法研究会のメンバーたちと、完成したその内容に注目するGHQのラウエル中佐。
この草案には国民主権・言論の自由・象徴天皇制など、多くの民主的な内容が盛り込まれ、GHQの期待する新憲法の方向性とも合致するものでした。

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1946年3月、日本政府による憲法改正草案の発表を報じる新聞。買い出し列車・復員兵・闇市とその摘発など、戦後の世相を組み合わせています。

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上野駅の地下道にたむろする浮浪児たちと、国民が「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」いわゆる「生存権」の必要について、衆議院小委員会で提案する社会党の森戸辰男。森戸は前述の憲法研究会のメンバーでもありました。



上のイラストのように、本文中には戦後の社会状況についての描写が多く出てきます。

国民全体を巻き込み、多大な犠牲を強いる総力戦という圧倒的な体験を経て生き残った人々が何を感じ、考えて当時を生きていこうとしたか、それを本当に理解することはついにできないだろうという思いが自分の中にはあります。

それでも、絵に描き込まれた名もない群衆一人ひとりのたたずまいの中に、言葉にならない胸の内のようなものをにじみ出させることができたらどんなに良いだろうかと、願いながら描きました。
(それが成功しているかどうかは心許ない限りですが…)

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憲法改正の発議はすでに、選挙の争点として私たち有権者が選択を迫られる状況にまでなっています。
現憲法の成立過程について理解を深め、現代の国際情勢とも併せながら何が最善の選択なのかを考えるために、ぜひご一読いただきたい一冊です。

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「子どもたちへ、今こそ伝える戦争」

「子どもたちへ、今こそ伝える戦争」(講談社)

カットを数点描かせていただきました。
太平洋戦争とその時代に関する用語解説のための図解的なイラストです。

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国防服/銃剣/防火用水


ご本の詳細を、講談社さまのサイトから一部引用します。

2015年――戦後70年の今年、子どもの本を作る者として、子どもたちに戦争をどう伝えるかを考えました。これは、子どもから子どもへのメッセージです。戦争を日常とし、毎日を暮らした当時の子どもたちから、現代の子どもたちへ、その暮らしと思いがそれぞれの視点で描かれています。


日本を代表する児童文学作家・児童美術家の方がた総勢19人が、ご自身の戦争体験を文章やイラストでつづられています。

わたし自身の事を思い返してみても、子ども時代の体験というものはいつまでも鮮明に覚えているものです。
それが苛烈な戦争によって大きく占められているというのはいかばかりのものか、そのすべてを理解することはとてもできるとは思えませんが、こうした体験談を読むことで一部でも想像することができれば、貴重な経験であると思いました。

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社会科資料集(文溪堂)

文溪堂さま発行の平成27年度版「社会科資料集」(6年生版)に歴史分野のイラストを5点、描かせていただきました。
ご許可を得まして、以下に一部をご紹介します。

yayoi 
弥生人のイラスト。
身体的特徴や服装を解説するページに使用されます。縄文人も描きました。

heian
いわゆる「望月の歌」を詠む藤原道長のイラスト。
資料集のイラストでは定番という感じですね。

sengo
戦後の焼け跡、闇市のイラスト。
「進駐軍」「バラック」など、指定された内容をたくさん盛り込んでいます。

授業に臨む生徒たちが興味を持ってくれればいいなと思いながら丁寧に描きました。

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