黒須高嶺えしごと

イラストレーター・黒須高嶺(くろす たかね)の活動情報です。

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古典から生まれた新しい物語 「冒険の話 墓場の目撃者」

古典から生まれた新しい物語「冒険の話 墓場の目撃者」(偕成社)

書影 ※版元ドットコムさまより
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装丁は鷹嘴麻衣子さん
画像は現物よりも色が薄い感じです。店頭でぜひ見てみてください…!


過去にお仕事をさせていただいた偕成社さまの「迷宮ヶ丘」 「タイムストーリー」などにつづく新しいアンソロジーシリーズ、「古典から生まれた新しい物語」(日本児童文学者協会さま・編著)のうちの1冊です。

カバー袖の紹介文より
この本に収められている四つの作品は、
“古典”とよばれる古今東西の物語にヒントを得て書かれています。
この巻では、冒険をテーマにした話を収録しました。



挿絵を少しご紹介。
※解像度の関係からスクリーントーン部分がモアレを起こしていますが、ご本ではきれいに印刷していただいています。

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「墓場の目撃者」 森川成美さん・作

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「小さな見張り人」 中川なをみさん・作

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「青色のリボン」 濱野京子さん・作

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「星鏡の剣士」 越水利江子さん・作


SF、ファンタジーから時代物、現代劇まで、変化に富んだ「冒険」のお話が集まっています。
それぞれどんな古典をもとにしているのかは、実際にご本を読んで確認してみてください。私も原稿を読みながら、この作品からこういうお話を考えるのかと、作家さんの視点や着想の自由さというものを感じました。

お話の最後に作家さんによるメッセージ、また巻末にそれぞれの古典の「読書案内」がついており、古典文学の名作へと読者を誘うねらいをもった意欲的なシリーズです。
どうぞお手に取ってご覧ください…!
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「ふたりのカミサウルス」

「ふたりのカミサウルス」(あかね書房)

著者は平田昌広さん。

書影 ※現物をスキャンしています(版元さま了承済み)
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装丁は白水あかねさん

あかね書房さんのサイトから紹介文です。
話をしたこともなかったコウダイとヒロト。ふたりはある日、おり紙でつくった恐竜“カミサウルス”をきっかけに急接近。博識なヒロトに出会って、みんなにもヒロトの良さを知ってほしいと思うコウダイ。正反対な性格の2人の友情はうまくいくのか? その分かれ目には、いったい何がある!?


挿絵も少しご紹介
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図書室で図鑑を読むヒロトに話しかけるコウダイ。

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ワニの一種、「ガビアル」のカット。
「生き物の進化」もひとつの重要なモチーフになっていて、色々な生き物のカットを描きました。

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(左)コウダイのお母さん (右)ヒロトのお母さん
お母さんキャラが二人出て来るので、お話の中での描かれ方などを参考にちがいを出してみました。
お父さんやお母さんのキャラを考えるのは楽しいです。


今までの友達にはいなかったタイプのヒロトに対して、主人公のコウダイはとまどいやためらいを感じながらも、真っ直ぐに自分の気持ちをぶつけていきます。
手探りで仲を深めていく二人の様子が本当にみずみずしく、「ともだちになる」のってこんなにもまぶしいものだったなと、今更ながら感じました。

私個人の印象ですが、ご本を読むのが苦手な子にも思い切ってチャレンジしてもらいたいような一冊です。
どうぞよろしくお願いいたします!

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「五七五の夏」

「五七五の夏」(文研出版)

著者は万乃華れんさん。

ご本ソデ(カバー折り返し)部分のアオリ文を引用します。
順平の家では、両親ともに川柳好き。“あかぎれてお酒つぐ手をネコの手に” “さかずきを置いてネコの手包みこむ”この作品が新聞に入選したのがきっかけで、順平のクラスで川柳の特別授業が行われることに。「手」をお題に、順平はどんな川柳を詠む?

八百屋を営む順平の家に、「川柳」がきっかけでおきるひと夏の出来事を、ユーモラスな雰囲気のなかに生き生きと描いた生活童話です。
可愛らしい恋もようも織り込まれ、男の子・女の子どちらでも楽しめるのではないでしょうか。身近な人への感謝やいたわりの気持ちについてそっと考えさせられるような、しっかりとした芯のあるお話です。


書影 ※自分でスキャンしたもの
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接客する父ちゃんと母ちゃん。
めおと万歳みたいなテンポの良い掛け合いにお客が引き込まれます。

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隣の席の千夏(ちなつ)が気になる順平。二人の仲はこれから…?

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野菜農家のおばあさん。順平とどのようにかかわるのでしょうか。



夏の記憶も確かなうちに、どうぞお手に取って見てください!

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「幽霊少年シャン」

「幽霊少年シャン」(新日本出版社)

著者は高橋うららさん。

以下は新日本出版社さまのサイトから紹介文の引用です
竜巻に乗って大地の目の前に現れた少年シャン。「おぼっちゃまに会いたくてあの世から来た」と言う。シャンに導かれ、大地は敗戦間近の「満州」へ――。

書影(版元さまから頂いた画像)
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装丁は中嶋香織さん。

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大地と、隣の席のスミレ。

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上記の通り、戦時中の満州が舞台として出てきます。
ネタバレになるのでここではあまり詳しく書けませんが…。

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主人公の大地は不思議な少年シャンの力で、聞いたこともなかった過去の世界へ飛ばされます。
シャンとは何者で、なぜ自分の前にあらわれたのか。ごく普通に暮らしていた現代の日本と、大戦末期の満州とを行き来するなかで、重く悲しい事実が明らかにされていきます。

太平洋戦争の中でもとくに「外地」を題材にしたお話で、読者には初めて知るようなことがいっぱいあるのではないでしょうか。
戦前、そして戦時中と、私たち日本人が対外的にどのようにふるまい、関わりを持ったのか、その一端を窺い知ることのできる物語だと思います。
どうぞこの夏休みに、お手に取って見てください。

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「伝記を読もう」

あかね書房さまの「伝記を読もう」シリーズのうち
豊田喜一郎 自動車づくりにかけた情熱』と『まど・みちお みんなが歌った童謡の作者
の2冊に挿絵を描かせていただきました。

豊田喜一郎はごぞんじトヨタ自動車創業期の技術者・経営者で、現在の日本の自動車産業の基礎を築いた人物。
まど・みちおは「ぞうさん」「やぎさんゆうびん」など、現在だれもが知る童謡の作詞者です。ほかにも自由詩、抽象絵画など生涯を通じ幅広い創作活動を行いました。

以下、一部をご紹介 ※書籍掲載のものとトリミングやトーンの濃さに若干の差があります。

『豊田喜一郎』より
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左: 父・豊田佐吉の織機工場で人知れず機械のスケッチをする喜一郎少年
右:大学時代の工場での実習中、初めて見た機械をなんなく分解・組立する喜一郎

『まど・みちお』より
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左:山口県徳山町(現在の周南市)の自然の中で独特の感性を育んでいく道雄(みちお)少年
右:自分の靴の上を渡る蟻の列に見とれるまど。こういった身近な体験から詩がうまれていきました。



絵を描くために原稿や資料を読みましたが、お二人ともに共通しているのはやはり自分が打ち込む対象に対するひたむきさ、一途さといったもののようでした。
両者ともに、時代の要請や社会とのしがらみの中で、自らの求めるものに真っすぐに向かうことのできない時期を経験しています。それでもなお、胸の内にある理想を絶やすことなく守り続け、少しでも近づこうとする様子に心打たれる気がしました。
ご本を通して、読者にもそんな生きざまが伝われば嬉しく思います。



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