黒須高嶺えしごと

イラストレーター・黒須高嶺(くろす たかね)の活動情報です。

「日本国憲法の誕生」

イラストを描かせていただきました。


『日本国憲法の誕生』
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※書影は岩崎書店さまのホームページより引用させていただきました。

昨年一昨年と手掛けました、岩崎書店さま刊行の歴史絵本シリーズ「おはなし日本の歴史」の第3期刊行ぶんの1冊です。
今回も表紙、扉、本文イラストなど、全体を描かせていただいています。

本文イラストを少しご紹介。
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独自の憲法草案を作成する憲法研究会のメンバーたちと、完成したその内容に注目するGHQのラウエル中佐。
この草案には国民主権・言論の自由・象徴天皇制など、多くの民主的な内容が盛り込まれ、GHQの期待する新憲法の方向性とも合致するものでした。

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1946年3月、日本政府による憲法改正草案の発表を報じる新聞。買い出し列車・復員兵・闇市とその摘発など、戦後の世相を組み合わせています。

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上野駅の地下道にたむろする浮浪児たちと、国民が「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」いわゆる「生存権」の必要について、衆議院小委員会で提案する社会党の森戸辰男。森戸は前述の憲法研究会のメンバーでもありました。



上のイラストのように、本文中には戦後の社会状況についての描写が多く出てきます。

国民全体を巻き込み、多大な犠牲を強いる総力戦という圧倒的な体験を経て生き残った人々が何を感じ、考えて当時を生きていこうとしたか、それを本当に理解することはついにできないだろうという思いが自分の中にはあります。

それでも、絵に描き込まれた名もない群衆一人ひとりのたたずまいの中に、言葉にならない胸の内のようなものをにじみ出させることができたらどんなに良いだろうかと、願いながら描きました。
(それが成功しているかどうかは心許ない限りですが…)

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憲法改正の発議はすでに、選挙の争点として私たち有権者が選択を迫られる状況にまでなっています。
現憲法の成立過程について理解を深め、現代の国際情勢とも併せながら何が最善の選択なのかを考えるために、ぜひご一読いただきたい一冊です。

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